おじいちゃん、進路を語る。

2008年01月25日

大正十三年、おじいちゃんは関西大学専門部法律科の3年生。

小児麻痺を患って足が悪かったおじいちゃんの卒業後の進路については家族・親戚の者も心配していました。

おじいちゃんの叔父さんがある日尋ねました。「賢太郎君は来年卒業だが、卒業後何をするつもりか?」

おじいちゃん答えて、「私は体が悪いから皆さんのように何処へでも好む処へは就職は出来る筈はないと思っています。せめて役場へでも行けたなら良いほうだと思っています。役場の戸籍係にでもなれたら良いほうではないでしょうか」

恐々答えると、T村の元村長であった叔父さんは曰く、
「そうか、君は偉いぞ!感心した。田舎の役場で君のような人が仕事をしてくれたら村民は喜ばねばならぬ。君のように法律を勉強している者こそ戸籍事務などには最適任者である。大いにやってくれ!」

おじいちゃんは、面喰らったと同時に、涙が出るほど胸が熱くなったのです。

おじいちゃん、進路を語る。
おじいちゃんの撮った写真 その29

大人の両足の間からのアングルです。









おじいちゃんシリーズ




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この記事へのコメント
おじいちゃんの謙虚さが、伯父さんの心を打ったんでしょうね。

今の時代、こう言う発言をしても、わかってくれる面接官いるかなぁ。。。
Posted by ポラリス at 2008年01月25日 19:04
ほんと。
法律を学んでいる人が役場にいるといいですよね。

ポラリスさん、こんにちは。
今の時代、面接で謙虚なことを言ってたら、消極的ってとられますね。
Posted by わらくら at 2008年01月25日 20:09
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    コメント(2)